「うう、社長になった気分です……」
「社長、凝ってますねえ。……大丈夫?」
「ら、」

来月のシフトが組めません、と言いかける。

わたしが三人くらいに分身出来たら店が回るのに……!

パートさんたちだって、一人抜けた穴を補おうと多く出てくれているのに。わたしが弱音を吐いている場合じゃない。

「大丈夫です! 応募してくれた子の面接もありますし!」

吉永さんは、苦笑いしながら「そうだね」と頷いてくれた。

とりあえずはその子が、とても物覚えが良くテキパキと働いてくれる子だったら良いな、という願望を込めて。