俺の世界には、君さえいればいい。





いつもは膝のほんの上の長さだけど、今日は太ももを見せてしまってるくらいに膝上12センチはあるかもしれない。



「それ階段どうなるんですか、やめてください」


「…ご、ごめんなさい…」



やめてくださいって言われても…。

ペンキや絵の具が付いちゃうほうが大変だし、意外と動きやすいなぁって解放感もあった。


クラスの女の子は常にもっと短くしてる子だっていて、ゆっこもいつもこれくらいだ。

真面目に初期の長さを貫いてるのは私くらいだろう。



「俺のカーディガン貸すんで、どうぞ巻いてください。絶対巻いてください」


「えっ、あ…、」



やっぱり動きに無駄がない。

今日はブレザーではなく、学校指定の紺色をしたカーディガンを着ていた櫻井くん。


ふわっと、気づいたときには私の腰にそれまで着られていたものが巻かれていった。



「……よし、───っ!!」



こっちのほうが恥ずかしいこと、今になって気づいたらしい。

だんだん赤くなってゆく顔と、居たたまれなさそうに挙動不審な動き。



「あっ、いや、でもこれは…絶対とらないでください、」


「は、はい…」