くる……っ!


思わず目を閉じたときだった。


「お前たちには我々が見えた。選ばれたのだ」


それは脳に直接響く声だった。


咄嗟に息を止め、目を開く。


今のはどういう意味?


聞きたいが、口は動かない。


目の間に鉈が迫っていた。


待っ――!


ザクッ。


佳奈の意識はそこで途切れた。