青の先で、きみを待つ。




私はいじめられてる人を見て知らん顔なんてできなかった。

それによって今度は自分が傷つけられて、やらなきゃよかったって。

ちっぽけな正義感なんて振りかざさなきゃよかったって思い続けてきた。

たしかに一回目は勢いだったかもしれない。

でもそれが二回続いたら、もうそれは勢いじゃなくて、私がしなくちゃ気が済まなかったことだ。 

だったら、自分を褒めていい?

私は間違ってなかったって思ってもいい?


「お前は正しいことをしたんだよ」

誰かに言ってほしかった言葉を、蒼井がくれた。

「だからもう少し背筋を伸ばせ。クズみたいなやつらに埋もれるな」

「……うう……」

「ったく、泣くなよ。ブス」

「いたたたた」

彼につねられた頬が、痛いけど、嬉しい。

ひたすら泣き続ける私に、蒼井は面倒くさい顔をしながらも、ずっとずっと隣にいてくれた。