「請求額は200万づつでよかったのか?どっちかから300万いけたと思うぞ」

「とりあえず、独り立ちするための一時金みたいな物だから200万づつで大丈夫です、おかげさまでお仕事もみつかったし、住むところが見つかるまで実家に帰ってもいいかなって思ってるし」

「来月からは正社員という形にするから、部屋を借りるときの保証会社の審査も通るとおもうよ、俺の部屋に来てもいいけど」

「松崎さんの部屋ですか、離婚が成立したらいろいろなことを教えてくれるって約束しているからそれでもいいかも」

そう言って笑うと、松崎さんもニッコリと笑って「本気で考えておいて」と言いながら私の頬を軽くなでた。

撫でられたところが熱くなった。



「何かあったらすぐに連絡して、助けにいくから」

「うん、そうする。松崎さんのおかげで気持ちが少し楽になりました」

「俺は有佳ちゃんの味方だし、必ず助けるから。頑張れよ」

「はい」
松崎さんがついていてくれると思ったら気を強く持てた。