朝食を食べた後
「今日はどこかに出かける?」

やましいことがある場合は優しくなるというのは本当なのかもしれない。
「今日はゆっくりしてる。賢也は好きなところにでかけていいよ」

「いや、オレも読みたい本とかあるし」


お昼にサンドウィッチを作ってそれをつまみながらお昼の情報番組を見ていると、愛妻家として知られていた俳優がアイドルとの不倫関係が明るみに出て、番組降板やCM打ち切りの話題を伝えていた。

「浮気をするのって、奥さんの事はどうでもよくなったってことなのかな?浮気相手のことが好きなら、もう元に戻らないよね。そうでしょ賢也?」

「え!!いや・・オレは・・・・浮気をしても奥さんを好きって事もあるし」

「ふ~ん、でも私はダメかも。同じ空間にもいられないかも」

「そうなんだ・・・何か飲む?淹れてくるよ」

「いらない」
賢也はキッチンに向い、不倫の話題が終わってからマグカップを持って戻って来た。

本当に・・・なんで不倫なんてするんだろう・・・
サレた側の気持ちなんて分らないんだろうな

「体調はどう?」

「今日は結構調子がいいかも」

「そうか」と言いながら肩を寄せてくる

ごめんと言って立ち上がり自分の城に向った。
あの女性(ひと)としてるのに私ともとか

なんだか気持ち悪い

二人でホテルから出てくる写真を思い出すと心が冷えていく。