その瞬間、僕の胸が今までにないほど、幸せに満ちた。
自分はこんなに幸せでいいのだろうか。
彼女は、僕と一緒に幸せだろうか。
そんな風に思った夜は何度もあったけど。
こうして2人だから積み上げていける幸せがあることを知った。

僕と雨音は、お互いを気にしすぎて、本音を言うことができなかった。
でも今は違う。
言葉にして、確認し合って、また幸せを作る。
そうして、僕たちの信頼も愛情も丁寧に積み上げていける様になった。

そんな中、僕は生涯の中で最も大きな幸せを、愛する人から受け取った。

「雨音……!ありがとう……!!」

僕の会社を見つけてくれて。
僕を見捨てないでくれて。
僕を好きになってくれて。
僕を強くしてくれて。
僕に……チャンスをくれて。