心配だった気持ちも忘れてしまうくらい何事もなく、平和に思っていた高校生活2年目。



───ついに問題が発生した。



今日の今日まで全く気にしていなかったのだけれど、朝のホームルームで担任の先生の口から自分の名前が出て気がついた。



「今日の日直は天地と相沢だな、よろしく。特に天地、サボるんじゃないぞー!」



背筋が凍るように冷たいのに、じんわりと汗ばむ。


天地くんと一緒に日直……?


私たちのクラスの日直は、男子と女子から1名ずつの2人体制。


通常、出席番号順に回ることが一般的なのかもしれないけれど、担任の先生がちょっと変わっていて、出席番号の後ろから回していこうなんてイレギュラーなことを言い始めた。


もちろん突如日直だと言われた出席番号が後ろのメンバーからはブーイングが出たけれど、最初の方の私たちは歓声で沸いていた。


新学期そうそう日直当番は免れたとはいえ、必ず順番は回ってくる。


私にとって日直当番は、苦痛で仕方の無いイベントだった。