芹羽港泰の主観をどこまで信用していいか、という問題もあるけど、それが事実なら胡桃は笑われるような家柄でも無い。
あの女子達が大層な家柄なのか、自分達を棚に上げているのか。
まぁどちらでも、不快なことに変わりは無い。
とりあえず聞きたいことも聞けて、休み時間も終わったので、芹羽港泰とは別れて授業を受けた。
3時間目までは座学だったのだけど、4時間目はグラウンドで実技をするらしく、私は体操服に着替えて胡桃とグラウンドに降りる。
「次の授業では生活魔法を工夫して、スポーツに活用するのです。瑠璃さまは、運動はお得意ですか?」
「うん」
「あれ、類家さん、黒塚さんのこと名前で呼んでるんだ~。僕も瑠璃ちゃんって呼んでいい?」
「きゃっ、ろ、楼苑さん!?」
「いいけど、胡桃を驚かせないで」
「アハハ、ごめんごめん」



