Side:氷霞(黒塚瑠璃)
転校生、黒塚瑠璃としてさくら魔法学園に潜入し2日目。
寮の食堂で朝食を済ませた私は、ルームメイトの類家胡桃と高等部校舎に向かっていた。
「えぇと、いいお天気……ですね」
「うん」
雲がゆったりと流れる青い空の下、白いブレザーに黒いスカート、またはズボンを履いた生徒達が同じ目的地に向かって歩く。
物珍しいその光景の中に自分も混じっているのは、不思議な気分だ。
「あら類家さん、今日はお1人じゃないのですね。珍しいこと」
「ぁ……」
横から聞こえた、類家胡桃を名指しする声に顔を向けると、そこには5、6人の女子がいた。
昨日教室で見た顔では無いし、黒いネクタイに金色のラインは入っていないから、一般クラスの生徒のようだ。
今日も三つ編みにした桜色の髪を左肩に流している類家胡桃は、私達を囲むように並んで歩く女子達を見ると、顔を曇らせる。
あまり仲の良い相手では無いようだ。
転校生、黒塚瑠璃としてさくら魔法学園に潜入し2日目。
寮の食堂で朝食を済ませた私は、ルームメイトの類家胡桃と高等部校舎に向かっていた。
「えぇと、いいお天気……ですね」
「うん」
雲がゆったりと流れる青い空の下、白いブレザーに黒いスカート、またはズボンを履いた生徒達が同じ目的地に向かって歩く。
物珍しいその光景の中に自分も混じっているのは、不思議な気分だ。
「あら類家さん、今日はお1人じゃないのですね。珍しいこと」
「ぁ……」
横から聞こえた、類家胡桃を名指しする声に顔を向けると、そこには5、6人の女子がいた。
昨日教室で見た顔では無いし、黒いネクタイに金色のラインは入っていないから、一般クラスの生徒のようだ。
今日も三つ編みにした桜色の髪を左肩に流している類家胡桃は、私達を囲むように並んで歩く女子達を見ると、顔を曇らせる。
あまり仲の良い相手では無いようだ。