白蓬(はくほう)李璃(りり)とは無関係だという私の答えを聞いた芹羽(せりう)港泰(こうだい)は、「絶対何かあると思ったんだがなぁ」と言いつつも一旦は納得したようだ。


初日の授業はそれからつつがなく終わり、昼休みには類家(るいけ)胡桃(くるみ)に校内を案内してもらった。

芹羽港泰は他の友人に誘われ、翠笑(すいしょう)來樺院(らいかいん)獅紋(しもん)に付き纏いに行った為2人きりで、だ。



來樺院獅紋は本当に人と関わらず、1日中1人でぼーっとしていた。


最初に見せたような表情の変化も無いので、何を考えているか全く分からない。

私も人のことを言えないけど。



今日1日、観察に徹して分かったのは、來樺院獅紋はSクラスで距離を置かれている存在であること。

彼に気軽に話しかけていたのは、翠笑と芹羽港泰だけだ。


特に翠笑は、來樺院獅紋とかなり親しい間柄らしい。

比較対象自体少ないけど、翠笑とは話が長続きしていた、気がする。