男性の問いかけに、数人が手を挙げる。
授業中の発言はああやって段階を踏むようだ。
初めての学校、初めての授業は、派生属性の融解についてだった。
私の得意な属性は、火、融解、水、氷、土、風の計6種。
中でも一番得意なのが、火属性と融解属性だ。
普段ボスに使うよう言われている氷属性なんて、本当は一番苦手なくらい。
ひとまず様子を見る為に傍観していると、男性に指名された生徒が答える。
「溶けると思います」
「ふむ。そう思った理由は?」
「属性の相性的に、鉱物魔法より融解魔法が勝るのではないかと」
「なるほど。他の意見はあるか?」
再び手を挙げた他の生徒に、男性は発言を許可した。
「融解魔法で溶かせる物にも限度があるのでは? 硬度に優れた鉱石であれば、溶けないと思います」



