白の姫に差し伸べられた、光と闇の手





「李璃が本当に決まってる。時間なんて関係無い」


「時間なんて関係無い、か。まぁ確かに、6年一緒にいた獅紋より、4年一緒にいる僕を選んでくれたもんね。ねぇ氷霞ちゃん? 僕達の過去は、今更償いきれるものじゃないって分かってる?」




冷たい言葉は、ただ冷たいだけじゃ無いと分かっている。

現実を思い出させてくれる翠笑の言葉は、私を俯かせて、けれど地に足のついた未来を想像させた。



私は、何百人も殺した。

今更その事実は変えられないし、翠笑の言う通り、償いきれる小さな罪じゃない。


獅紋くんが受け入れてくれたからと言って、私の罪は一緒に背負わせていいものじゃないし、もし獅紋くんの言葉に甘えてしまったら、獅紋くんは人から後ろ指をさされる。

悪いことなんて、何もしていないのに。




「李璃、聞かなくていい。償いきれない罪だから、また罪を重ねるなんて思考は破滅に向かうだけだ」