「でも、李璃を1人で苦しめることもしない。一緒に背負うよ。李璃が犯した罪は、李璃を助けられなかった俺の罪だ」
「え……? そん、な……獅紋くんは、何も悪くないのに……」
獅紋くんの言葉に耳を疑った。
潔白の正義感を持つ獅紋くんが、私に寄り添うなんてありえない。
「李璃は俺の婚約者だ。それだけで、理由は充分だろう?」
獅紋くんは変わらない、優しい笑顔を浮かべて私に手を差し伸べた。
婚約者。
そんなの、今となってはもう白紙と同じはずなのに。
涙が滲む。
自分の信念を曲げてまで、獅紋くんが私を受け入れてくれた。
その事実で、胸がいっぱいになって。
「俺は今だって、李璃と結婚するつもりでいる。誰に勧められても、ずっと婚約を維持してきたんだ。目の前に李璃が現れたのに、諦めるわけが無い」
「獅紋、くん……、獅紋くん……っ!」



