「魔導警察が殺し屋の私達を守ってくれるわけない! もうやめて、お願い、苦しめずに殺すから……っ」




魔導警察に捕まれば、どっちみち私達は死んでしまう。

それが当然なのかもしれないけど、翠笑には例え殺しに手を染めてでも生きていて欲しい。


近距離で涙を流した私を見て、獅紋くんは苦しそうに私の涙を拭い、肩を掴んだ。




「李璃。本当は人殺しなんてしたくないんだろう? もう、こんなことはやめるんだ。李璃が人を殺さなくて済むように、俺が守るから」


「守、る……? そんなの嘘、獅紋くんは犯罪者の私なんてもう好きじゃないでしょ? 私を受け入れてくれるのは、私を赦してくれるのは、翠笑だけなの」




歪んだ笑みを浮かべて、涙を流す。

獅紋くんは唇を引き結んで……私の目尻に、キスをした。