「ま、どうも。君の取り調べを担当する捜査官、來樺院(らいかいん)(うしお)です。來樺院獅紋の実兄って言った方が分かりやすいかな?」




潮お兄様。

私にとっても、実の兄のように、大切な人。


家族同然に慕っていた人との再会に、泣きそうになった顔を見られないよう、俯いた。


お兄様はガタガタとパイプイスを引いて、私の向かいに座る。

取調室にいるのは、髪が白いままの私と、扉の近くに立っている荒井田と、お兄様の3人だけ。




「まずは自己紹介でもしてもらおうか? あー、それと、あれください、魔力波解析機。データベースに登録しておく必要あるし」


「はい」




子供の頃なると言っていた魔導警察官に、本当になったんだ。

そんな感慨に浸っている間に、両手で抱える大きさの魔力波解析機が机の上に置かれた。