「先日は、ありがとうございました。お話というのは……?」
「簡単な聞き取りだよ。捜査の協力をしてもらおうと思ってね。とりあえず、これ。見覚えはあるかな?」
「これは……」
男が見せた写真に、少年は顔色を変えた。
その反応を見て、男は目を細める。
「あるみたいだね。どこで見たのかな?」
「それは……その……」
「……機密だからあまり詳しくは教えられないんだけど。1つ言えるのは、これを持つ者が殺し屋だってことだ」
「殺し、屋……? まさか、そんな。ありえませんよ」
男と少年はしばらく言葉を交わした。
少年が部屋を出た後、男は表情を引き締め、署内の警察官に指示を出す。
「彼の周りにいる女子を調べるように」
「「はっ!」」
毛先を遊ばせた金髪に、知性を秘めた緑の瞳を持つ男は、口元を歪めて呟いた。
「必ず、捕まえてやる……」