Side:來樺院獅紋
「やっと意味が分かった。獅紋にかけてる魅了の魔法を強めれば、獅紋はあなたのことを思い出して、あなたを探しに来る」
黒塚が何を言っているのか、分からなかった。
9年経って、やっと再会できた李璃に攻撃していた、非道な犯罪者。
それなのに、何故か黒塚の言葉は俺の心を揺さぶってくる。
黒塚の言葉を信じたわけじゃない。
ただ魅了の魔法というのが気になって、魔導警察に通報した後、火の檻の中で、自分に“精神に干渉する魔法を無効化する”魔法をかけた。
最初は何の変化も無くて、やっぱりただの戯れ言か、と思ったのだが。
檻の外に目を向けると、今まで李璃だと思っていた女子生徒が、李璃に見えなくなっていた。
「やっと意味が分かった。獅紋にかけてる魅了の魔法を強めれば、獅紋はあなたのことを思い出して、あなたを探しに来る」
黒塚が何を言っているのか、分からなかった。
9年経って、やっと再会できた李璃に攻撃していた、非道な犯罪者。
それなのに、何故か黒塚の言葉は俺の心を揺さぶってくる。
黒塚の言葉を信じたわけじゃない。
ただ魅了の魔法というのが気になって、魔導警察に通報した後、火の檻の中で、自分に“精神に干渉する魔法を無効化する”魔法をかけた。
最初は何の変化も無くて、やっぱりただの戯れ言か、と思ったのだが。
檻の外に目を向けると、今まで李璃だと思っていた女子生徒が、李璃に見えなくなっていた。