白の姫に差し伸べられた、光と闇の手





「あぁ、目の色が違うか。黒髪が見えたから間違えた。ごめんなさい」


「い、いえ……」




口だけで謝罪すると、獅紋の反応を伺った。

目の色が違うことは、獅紋も承知の上なのだろうか。




「学園内に、李璃はいない。散々調べた後だ」


「そう」




獅紋は白蓬李璃をチラリと見て、特に表情を変えること無くそう言った。

どうやら、青目じゃないことは分かっているらしい。


無属性の魔法で目の色を変えることはできるけど……魔力反応は無かったし。

もし彼女が魔力反応を隠して魔法を使ったなら、それは=犯罪者と考えてもいいくらい、後ろ暗いところがあると思っていい。


このタイミングで現れた、白蓬李璃を騙る怪しい人物……その正体は、殺し屋?