Sクラス専用区域のテーブルで、注文した食事が届くのを待つ間、みんなが私の魔法を褒めてきた。
基本的に周りに無関心だという來樺院獅紋まで乗ってきたのは意外だ。
私が普段使うのは、特定の職業でしか使用を許可されていない攻撃魔法だけど、一般人が日常で使う生活魔法もやってみれば意外とできた。
「魔法には自信があるから」
それ以外は自信無いけど。
心の中でそう続けて4人と雑談をしていると、芹羽港泰に要求された情報の対価――私の個人情報――をこの場で、と言われてみんなの前で質問に答えていくことになった。
転校する前の学校とか、この時期に転校した理由とか、家族構成とか、どこに住んでいたかとか。
ボスからの補足メールで設定は書いてあったので、それの通りに答える。



