取っ組み合っていた2人の身体は1つの手によってベリッと離されて。
しーーんと周りは静まり返っていて、だんだんざわめきが上がってくる。
そりゃそうだ、みんなの憧れ生徒会長がこんなチビッ子2人のお世話してるんだもん。
そりゃそうなるよね、気になるよね。
「とりあえず今日はみんなで入学祝い。なにが食べたいものあったら───」
「相変わらずぬるいことやってんね、お前」
さっちゃんの言葉が遮られた。
そしてまた、すぐに周りを囲んでいた生徒たちもピタッと言葉を止めてしまって。
なんか……止めたっていうか止められた感じ。
そして鼻で笑うようにこっちに向かってくる───…いつぞやかの黒マスク先輩。
「つまんねー。今度は何?睦月(むつき)の代わりでも探して自分で慰めてんの?」
「…ゆうり、」
「なら教えてあげよっか?睦月は殺されたんだよ、“俺たち”に」
「っ、お前…!!」
ガッ!!と、黒マスク先輩の胸ぐらを勢いよく掴んださっちゃん。
すごく怒っていて、いまにも殴りかかりそうで、そんな彼を見たのは初めてだった。



