『お願いします…!俺たちの仲間を助けてください…!』
びっくりした。
最初に頭を下げたのは蘭さんだったから。
さっちゃんも目を見開いていて、それくらい目から入る動揺がすごかった。
それでもスーツ姿の男へ頭を下げ続ける蘭さん。
『藪島の情報を伝えてくれたことには感謝する。だが、てめえらの仲間なんざ知ったこっちゃねえよ』
『そこをどうかお願いします…!昔……同じ手口で仲間を…殺されてるんです』
『だからなんだ?この世界はそんな甘くねえな』
すっげぇ怖かった…。
ガチモンのヤクザさんはやっぱり違うなって、もうオーラがすごくて。
わりと若くて格好いい若頭さんなのに、あたま固すぎでしょ…なんて思っちゃったり。
それでもやっぱりヤクザはヤクザ。
困ってる誰かを助けるお助けマンではなくて、厳しい世界だった。
『ど、どうかお願いします……!!!』
そんな中、咄嗟に飛び出していたのは私だった。
地面におでこがくっつくギリギリ、いや少しくっついていた。
それはもう情けないくらいの土下座。
甘くないなら、これぐらいしなくちゃならないと。



