『オレはミオに依頼をふたつ頼んだんだ。ひとつは、ユーリを助けてもらうこと。
そしてもうひとつは……オレの分まで格好いい兄ちゃん達を見続けてもらうこと!!』
とんっと、押し返された。
───ダァァァァァァンッ!!!!
「なんや…っ!?」
そんな俺を無理やりにでも引き戻すかのように、脳に響く音と一緒に倉庫が揺れた。
車ごと突き破ってきたのか、さすがの俺にも聞こえてきて。
ぶわっと目の前に光が通されてまぶしい。
もう目を開くことすらキツい中、そこには俺の知った顔ぶれ───…ではなく。
「んなとこでガキいたぶってんじゃねえよ、藪島の雑魚共」
漆黒色をしたスーツ姿の男たちが倍の人数。
「おまえらは…!!天鬼(あまき)……!!」
まじかよ、あいつら…。
まさか観羅伎町を、日本を占めるヤクザを連れてきやがった…。
「お待たせ侑李。遅くなってごめん」
そんな俺に、天鬼組若頭らしき男の背中からひょっこり顔を出して笑った幼なじみ。
「とある人物から緊急依頼を引き受けた」
そしてその後ろから顔を出した、α9にとって初めてのメンバーだった男。
「お助けマンさんじょーうっ!!」
そのまた後ろからひょこっと、得意気な顔をしたもう1人。
マトリョーシカかよ……。
そこには俺がずっと待ち望んでいた仲間たちがいた。
だってそいつは八重歯を覗かせて意地悪にわらう、いつかの弟にも見えたから───。
*



