なんでそんなに確認してくるんだろう…。
そりゃあ「1人で任務おねがい」なんて言われたら躊躇しちゃうかもだけど…。
でも、あの日、五十嵐 侑李に冷たい言葉を送られて呆然と立ちすくんでいたさっちゃんが忘れられなくて。
いつか消えてしまいそうにも見えて。
青いライトすらない暗闇に、そのまま溶けちゃうんじゃないかなって。
そんなふうに見えたから。
「本当だよ……!私、さっちゃんが喜ぶことなんでもしたいっ」
いっぱいしてもらってるもん。
毎日男の子として通う高校だって、すごく楽しいんだよ。
もちろん陸上部には入ってないけど、仲良いクラスメイトも出来てね。
颯にはいつの間にか“ブス”だけじゃなく、一応は“クマ”っていうあだ名で呼んでもらえるようにもなって。
それもこれもぜんぶ、さっちゃんのおかげ。
「じゃあ、きて」
「え、───わ…っ!!」
ぐいっと手が引かれた。
なにか難しい任務が渡されるんじゃないかと構えていれば、なぜか身体は引かれるままにリビングを抜けて。
───…寝室の前。



