わたしが静日くんに頼んだのは、SSクラスの人を紹介してもうらことだったけど、飛鳥井くんの申し出を受けたほうが、確実且つ、永続的にお金が入るのなら……

悔しいけど、両親的には、そっちのほうが喜んでくれるよね……。



しかも飛鳥井くんは学園でSSRとまで呼ばれる最高階級の家柄。

お金でも学力でも教養でもなく……わたし自身を選んでくれた。


それに、このままなにも恩を返せないわたしが、龍泉閣でだらだらと贅沢な暮らしを送るのもおかしいハナシで。


なにより静日くんの迷惑になるなら

留まる理由は……どこにもない。



離れる日がくるって決まっているなら……早いほうがいい。



──“結ばれないのが初めからわかってんのに、一途に想っていったいなにになるんだ?”



朱雀院様の言う通り、だ。


──“気持ちのない行為を否定するなら、あんたと静日の関係もおかしいだろ。今すぐ離れるべきなんじゃねーの?”



今が……潮時、だ。