それからゆっくりと唇が落ちてきた。 「今日はもう眠りな」 息が止まるくらい、長い長いキスだった。 しばらくすると、体がぐた……となる。 同時に急な眠気も襲ってきて。 「がんばったね。俺はこんなんじゃ、ぜんぜん足りないけど……」 やさしく頭を撫でられながら、わたしは意識を手放していく。 長いキスはわざと。 わたしを眠らせるため、の……。 そんなふうに思えた。