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結婚式が終わり、1か月経った。

 変わったことは、苗字が変わったことで下の名前で呼ばれるようになったことと須坂の嫁だからと遠慮されるようになったことだ。そして、響さんとの関係だ。


「小百合、今日あの部長と2人きりでいたね?」

「え? 圭吾(けいご)のことですか」

「……他の男の名前は聞きたくない」


そう言って、唇を食すようにキスをされる。そして、誰もが見えるような場所に赤いキスマークをつける。まるで、独占欲丸出しの彼氏のように。


「あの、響さん? 私たちって、愛し合うような関係じゃないですよね? 響さんは私のこと好きじゃないのにこんなこと」

「はぁ……今まで我慢していたが、もう遠慮はしない」

「えっ? 響さん!?」

「小百合、俺は君を愛している。これからは全力で君を落とすつもりだから覚悟しろ」


そう言った響さんは、今まで聞いたことないくらい色っぽい。私の唇を人差し指で触れると、頭をグイッ引き寄せて甘く濃厚なキスをした。

 私が、響さんに愛されていると実感するのはいつになるんだろうか……もしかしたら、もう落ちているのかもしれない。だってこんなにもドキドキしているんだから。



              END.