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 今から三年前、中学二年生の頃。俺は、両親と妹と四人家族だった。


「――凪斗、今日は遅くなるからね。先に食べていて」

「うん、わかってる。一緒にいけなくてごめん」

「大事な試合なんだから仕方ないわよ。気にしないで」


 今日は体の弱い妹が田舎の病院へ行く日だったのだが、俺は小学生の頃からやっていたサッカーの試合の日で中学に入って初めて試合に出させてもらえることになっていたためそちらについて行くことができなかった。


「ありがとう、母さん」

「凪斗も頑張ってね」


 そう言って母さんと父さん、妹は家を出た。俺もその数分後に支度をして家を出て、学校へ向かった。

 学校に到着すると試合会場行きのバスがもう停まっていてそれに乗り込むと「凪斗、おはよ〜」と先輩や同級生に声をかけられた。バスの中では、お菓子を交換して食べたりして一時間後には会場に到着した。