「ほら、帰るぞ」 俺が差し出した手。 「うん」 頬を染めた璃奈が 遠慮がちに 握り返してくれた。 「桜ちゃん…… 大好きだからね……」 愛おしすぎる女からの ふいうち告白付きで。 やめてくれ。 俺の頬が 勝手にニヤけるからさ。 でも、正直嬉しくて 心がくねりだして くすぐったい。 俺は 最上級の愛情をこめて 璃奈の額に 俺の額を押し当てた。 「俺の方がオマエのことを 大好きだよ、バ~カ!!」