触れそうで触れられない 璃奈の足。 わざと足をぶつけてきたと 思われたくなくて 俺もこたつの隅に 足をずらす。 …… 向かい合って こたつに入っている。 俺と璃奈が。 はっきり言って、気まずい。 でも 視線が絡まるのが 恥ずかしいのは、 どうやら俺だけじゃ ないみたいだ。 璃奈も気まずそうに、 机の天板の木目を 凝視している。 会話の材料になるもん 探さねぇとな。 俺は、バクバクの胸の鼓動を ごまかしたくて、 敢えて 大きめな声をあげた。