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その日、母親のパートが残業になったという連絡を受けて和輝は近所のコンビニへ向かっていた。


自分の夕飯を買いにきたのだ。


母親の仕事ぶりはよく評価されているようで、正社員にならないかという誘いも来ているらしい。


そんな母親の邪魔をするつもりはなかったし、自分はもう立派に1人でなんでもできるのだと、和輝は思っていた。


ただ、自分でお金を稼ぐためにはもう少し時間がかかるだけだ。


その年齢が来れば誰にも迷惑をかけることはなくなる。


それでも両親からすれば和輝はまだまだ子供のようで、仕事で遅くなる時は必ず連絡が入るし、夕飯に使う千円を必ず準備してくれている。


その千円札を握りしめてコンビニの前まで来たとき、近所の噂好きだと評判の男性を見かけた。