佐藤さん家のふたりとわたしと。

「あぁ~~~~~♡今日も匡史がんばってるぅ~~~~~~♡♡」

学校のお昼休み、教室から今日もサッカーで走り回る匡史を眺めていた。相変わらず誰より走って、パスをくれと手を上げてアピールまでしてる。かわいい。

「どこがいいの?あれの」

「奏志にはわかんないかなー、わかんないだろうなー、わかんないよー!」

「はぁ?」

「どう見てもいい人オーラ出てるじゃん♡」

癒し系の笑顔とか、ほんわかした空気とか、いかにも良い人です!って雰囲気ダダ洩れの。

「ふーん、そんないいかぁ?」

「いいよぉ!ねぇ、大志!」

「え?俺に振る!?…いや、わかんねぇよ」

「絶対付き合ったらしあわせなんだろうなってー♡」

窓に張り付いて、生徒に負けないぐらい全力疾走する匡史を見る。
一生懸命さが滲み出てて、サッカーするだけでも人柄出てるなぁ。

「…あ!なんとなくさ!正志お兄ちゃんに似てない??」

「「………似てない」」

「どっちも色に例えたら緑!って感じ!」

「「は??」」

冷たい声で返された。
2人には伝わらなかったらしい。

なんとなく似てるなって思ったんだけどな。正志お兄ちゃんも匡史もどっちもどこの森林浴よりパワーくれそうな感じする。

「あ、そうだ!今ねぇ、正志お兄ちゃんにギター教えてもらってるの」

「「知ってる」」

あれから正志お兄ちゃんが暇な時にちょこちょこと教えてもらっている。丁寧で分かりやすくて、すごくマジメに教えてくれる。

「だけど全く上手くならなくて…」

はぁっと小さくため息が出た。

「これは飽きそう!」

「「やめちまえ!」」

マジで雑音うるさいからって奏志に付け加えられた。