ビターなアイツと甘い関係 ~毒舌王子と同居して、ナイショの甘いバイトはじめました~

「……そっか。なら仕方ないけど、他の奴らには俺がここで働いてることは内緒な。こんな風に押しかけられたら困るから」
 
「はーい、分かりましたあ!」
「やったあ、私たちだけのヒミツ!」

 二人は嬉しそうに手を挙げる。

 秋葉は心底しんどそうな息を吐いた。

「……それじゃあ、とりあえず何か買って帰ってくれよ」

「はーい!」

 二人は甲高い声でおしゃべりしながらお菓子を選び始める。

「じゃあ、このどら焼き二個」
「私もこのどら焼き下さい」

 秋葉に監視されながらレジを打つ。

 お釣りを渡して、丁寧に紙袋に包んで渡してあげる。

「ありがとうございました」

 ふう、なんとか間違わずにできたぞ。

 そう思ったのもつかの間、女の子のうちの一人が私の顔をじっと見つめる。

「ねぇ、この子、秋葉くんのクラスの子じゃない?」
「あ、本当だ! なんか見覚えある!」

 ……うわ。何か面倒なことになってきたなあ。

 頬を冷や汗が伝った。