ビターなアイツと甘い関係 ~毒舌王子と同居して、ナイショの甘いバイトはじめました~




「もうそろそろ、チョコも固まったんじゃない?」
「そうだね、見に行こっか」

 そしてお昼休み、私たちは再び家庭科室に行った。

 しっかり固まったハート型のチョコにチョコペンでそれぞれの彼氏の名前を書く。

 莉茉ちゃんは「清ちゃんLOVE」。
 私は「秋葉スキ」。

 本当は私も「LOVE」にする予定だったんだ。

 けど、「秋葉」が大きすぎて入らないから、結局「スキ」にしちゃった。

 なんだか告白みたいで照れるなあ。

「さっそく渡しに行ってこようっと」

 莉茉ちゃんはウキウキとチョコをラッピングした。

「花帆は?」

「わ、私は明日渡そうかな……」

「そっか、バイト先で会えるもんね。それじゃあ、行ってくるね」

「うん」

 莉茉ちゃんが隣のクラスに行って清ちゃんを呼び出す。

 こっそりと二人の様子を見守っていると、二人は誰もいない空き教室に入った。

「はい、清ちゃん、これ」

「……サンキュ」

 莉茉ちゃんのチョコを照れくさそうに受け取る清ちゃん。

 いいなあ。

 私がドアの隙間からこっそり見守っていると――。

「莉茉、愛してるよ」

 そう言って、清ちゃんは莉茉ちゃんにキスをした。