ビターなアイツと甘い関係 ~毒舌王子と同居して、ナイショの甘いバイトはじめました~

 そして二十四日、クリスマスイブ当日。

 何だか体が冷えるなぁと思っていたら、午後からチラチラと雪が舞いだした。

 私はがらんとした店内から、降り積もる雪をじっと見つめた。

「お客さん、全然来ないね」

「そうだな」

 横にいた秋葉も空を見上げる。

 一応店にはクリスマスツリーやリースを飾りクリスマスムードを演出している。

 だけど、お客さんの姿は朝から全然ない。

 そりゃそうだ。クリスマスと言えばクリスマスケーキ。

 わざわざお餅やおはぎを買う人なんていないよね。

 最近は日が落ちるのが早くて、外はもう真っ暗。

 窓の外では、プレゼントを抱えて足早に駆けていくお父さんの姿が見えた。

「おーい、二人とも、ちょっと早いけど、今日はもうお店閉めるか」

「うん」

 悠一さんに言われ、入口の鍵を閉める。