店の中を嫌な沈黙が流れる。
実咲さんはギュッと拳を握りしめ、秋葉を見つめた。
「……分かった。秋葉、ひょっとしてあなた、この子が内気であなたに逆らわずに黙って和菓子屋を手伝ってくれるから付き合ってるんじゃない?」
「何言ってんだよ」
反論しようとする秋葉を無視して、実咲さんは続ける。
「でもそれってどうなの。大人しくて逆らわないから彼女に選ぼうだなんて、この子が可哀想だよ。こんなに小さくて、子供っぽい子にこんな冴えない和菓子屋で働かせるだなんて」
外では雨がザーザーと降り続き、強い風が窓を叩く。
実咲さんは大きくつぶらな瞳で秋葉を見つめた。
「ねえ、それより私とやり直そうよ」



