秋葉が唇を噛みしめる。
「たまたま会ったんだよ。それで」
「それにしても何でまた今さら」
そう言ったきり不機嫌そうな顔で黙り込んでしまう秋葉。
私は必死で言葉をつなげた。
「ええと、実咲さん、秋葉としばらく前から連絡が取れないことを心配してたみたい。それでたまたま雑誌に秋葉が載っているのを見て会いたくなったって」
「ふぅん」
そっけない返事の秋葉。
私はさらに畳み掛けた。
「別にいいじゃん、会うくらい。それに向こうも、よりを戻したいと決まったわけじゃないし。もしかして普通に友達付き合いがしたいだけなのかも」
実咲さんは秋葉とよりを戻したいと思っている。
でもそんなことを言えば秋葉はきっと会ってはくれない。
だから――とりあえずウソをついてしまった。



