ビターなアイツと甘い関係 ~毒舌王子と同居して、ナイショの甘いバイトはじめました~


 次に実咲さんと会ったのは、たまたま私が近所のコンビニに出かけている時だった。

 私が新作のスイーツを見ていると、気がついたら実咲さんが横に居た。

「こんにちは」

 わっ、まさかコンビニで会うなんて!

 少しギョッとしながら返事をする。

「こ、こんにちは!」

 ひょっとして、この近くに住んでるのかな。

 実咲さんはニコリと笑い私の顔をのぞきこんだ。

「ちょっといいかな。今、時間ある?」

「えっ」

「話があるんだ」

「は、はい……」

 とまどったけれど、私はわけが分からないまま実咲さんと近所の喫茶店へとやってきた。

「あの、話って何でしょうか」

 恐る恐る切り出すと、実咲さんは険しい表情になった。

「その……大したことじゃないんだけだ、私の連絡先、ちゃんと秋葉に渡してくれたかなって思って」

「は、はい」

 そっか。

 もしかしてこの人、私が連絡先をちゃんと渡さなかったと思ってるのかな。

 連絡先を渡したのに秋葉から連絡がないから……。