叔母さんが決めた新しいアパートへの引越しは、想像以上にスムーズに進んだ。

 悠一さんと秋葉も引越しを手伝ってくれて、叔母さんも、「こんなイケメンたちが引越しを手伝ってくれるだなんて!」と感動してた。

 新しいバイトがまだ決まらないから、私はまだ兎月堂でアルバイトはしている。

 だけど、前ほどは秋葉とは喋らなくなった。

 秋葉も気を使ってか、前みたいに私の頭に手を置いたり、背中を小突いたりしない。

 ……少し、寂しいな。

 でもきっと、これでいいんだ。
 

 だけど、学校では早速、私たちの仲がウワサになっていた。

「ねえねえ、あの二人、別れたんだって?」
「えーっ、またガセじゃないの?」
「でも、クラスでも全然話さないし、今度はガチっぽいよ」

 だけど前と違って、秋葉を誘いに来る女子は明らかに少ない。

 それは、秋葉が見るからにイライラしてて、「こっちに来んなオーラ」を出してるからかも。