「大丈夫か? つーか、なんだあいつ」
「なんか私のこと運命の人とかって……」
「はあ? 何だそれ」
「でも、秋葉が来てくれてよかった」
「そーかそーか」
嬉しそうな顔をする秋葉。
でも――。
「そういえば、秋葉はどうしてここに?」
不思議に思って聞いてみる。
秋葉はふいっと視線をそらした。
「俺は……その、偶然この辺で買いたいものがあったから」
「そうなんだ」
買いたいものって、何だろう。
秋葉、手ぶらだけど……。
「それより花帆は合コン終わったのか」
「あ、うん。私はちょっと気分が悪いから先に抜けてきたの」
「ふーん。ま、その方がいいよ。お前には合コンは似合わない」
「うん、自分でもそう思う」
私は秋葉の整った横顔をチラリと見た。
「……もしかして秋葉、私のことを心配して迎えに来てくれたの?」
私は首をかしげながら秋葉の顔を見上げた。
秋葉は少し赤くなって、ぷいっと横を向いた。
「んなわけねーだろ、調子乗んな!」
「だよね、ごめん」
見上げると、秋葉の鼻の頭が少し赤くなっていた。
夜風が冷たいせいかな?