「秋葉、どうして――」

「花帆さんっ!」

 そこへ変てこなフォームで走ってきたのは鳩場さんだった。

「待ってくれ、君は僕の運命の人だっ!」

「は、鳩場さん……」

 私は秋葉の後ろにあわてて隠れた。

 秋葉は冷たい瞳で鳩場さんを見つめる。

「……あんだ、誰?」

「え……あ……う……」

 とつぜん現れた金髪イケメンに、鳩場さんは急にしどろもどろになる。

 そしてギリと唇を噛み締めるとこう言い放った。

「な、何だよ、男連れかよ。彼氏持ちが合コンなんか来るなよな! けっ!!」

 吐き捨てるように言って、鳩場さんが去っていく。

 私はヘナヘナとその場に座りこんだ。

「はあ……助かった」

 怖かったよぉ。