ビターなアイツと甘い関係 ~毒舌王子と同居して、ナイショの甘いバイトはじめました~

「ちなみに君、好きな作家は?」

「小野きよ子先生です。歴史物だったら、田辺恵理子先生の平安絵巻シリーズとか」

 正直に好きな作家を答える。

 だけど、鳩場さんはふきげんな顔になった。

「ああ、ダメダメ。平安時代とか、女はこれだからダメなんだよなぁ。歴史と言ったら戦国だよ、戦国!」

「はぁ」

 私がキョトンとしていると、鳩場さんは聞いてもいないのに好きな戦国武将について長々と話しだした。

 参ったなあ。

 私はウーロン茶をごくごくと飲み干した。

 なんだろう、この人。

 なんだか凄く疲れる。

 どうしよう。

 何となくだけど……私、この人と上手く会話をできる気がしない。

 つまんないなあ。

 早く帰りたい。

 合コンって、こんなにつまらないものだったのかな。

 これだったら、家で秋葉といた方が良かったな。

 そんな事を思いながら、私は鳩羽さんの話にうんうんうなずき続けた。