ビターなアイツと甘い関係 ~毒舌王子と同居して、ナイショの甘いバイトはじめました~

 見ると、眼鏡をかけた男の人の横が空いている。

 男の人は、私の顔を見るなり眉をひそめて渋い顔をした。

 ひょっとして、隣に美人が来なくてがっかりしたのかも。

 すみませんねえ、隣が私で!

 だけれどそこした席がないので、そこに座るしかない。

 ええい、仕方ない!

「失礼します……」

 私はおずおずと眼鏡の人の隣に腰かけた。

 眼鏡の男の人はギロリと目玉を動かし、私を見た。

 ……大丈夫かな?

 「し、失礼します」

 愛想笑いを浮かべて言われた席に座ると、男の人はカッと目を見開いた。

「僕の名前は鳩場(はとば)。君、本を読むのが趣味なんだって?」

 うわ、なんかこの人、目力すごい。

 私は鳩場さんの迫力に後ずさりしながらも返事をした。

「は、はい」