き、気まずい……。

 会話が全然続かないよ。

 早くカラオケ始まらないかな。

 しばらくしてやっとカラオケが始まった。

 歌は苦手だけど、歌っている間は喋らなくてもいいからまだマシかな。

 私がホッとしていると、誰かが頼んだサラダがやってくる。

「ここ、隣の居酒屋と提携してるから料理も美味しいんだよ」

「へぇ、そうなんだ」

 私がぼんやりとしていると、女の子の内の一人がテキパキとサラダを取り分けだした。

「私、取り分けますね」

「ナオちゃん、女子力高い」
「さすが、デキる女って感じ」

 男性陣はサラダを取り分ける女の子をほめだした。

 そういえば、合コンではサラダを取り分けたりする女の子がモテるって聞いたことある。

 あれって本当のことだったんだ。

 私、全然ダメだなあ。

 男の子とも上手くしゃべれないし。

 どうして合コンになんて来ちゃったんだろう……。

 私は目の前のサラダを見つめた。

 いつの間にかお刺身とか揚げ物とか、他の料理も来てた。

 お料理は、確かにどれもすごく美味しそう。

 だけど、なんだか全く喉を通らなかった。

「ちょっと私、お手洗い行くね」

 莉茉ちゃんが立ち上がる。

「あっ、私も」

 私は、莉茉ちゃんと一緒にトイレへと向かった。