お風呂上り、タオルを肩にかけたままソファでのんびりテレビを見ていたら。
私のあとにお風呂に入った伊緒くんが出てきて、ため息をこぼす。
「またそんな格好のままテレビ見て。早く髪の毛乾かさないと風邪ひくよ」
「うん、でも後でいい。これおもしろいんだもん、あははは~」
ドライヤ―するのって、ちょっと面倒なんだよね。
歯磨きみたいに絶対にしなきゃいけないわけでもないし、ついつい後回しにしちゃうんだ。
それに、少しでも自然乾燥してからドライヤ―を当てた方が時短になるもんね。
「だーめ。ほら、ここ来て」
ドライヤーを手にした伊緒くんが絨毯の上に座り、自分の前をトントンとたたく。



