ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。


「おはよう」


そこに爽やかな笑顔で現れたのは、これまた同じ中学出身の、宇野(うの)亮介(りょうすけ)くん。


「おっす」

「おはよー」


トレードマークの黒い短髪が、ワックスで無造作にセットされている。

中学の時はワックス禁止だったからなんだか新鮮だけど、すごく似合ってる。

育ちのよさそうな顔をしていて、伊緒くんとは違い、乱暴な言葉遣いも聞いたことがない。


身長も175㎝くらいはあるみたいで、中学の時には伊緒くんの次にカッコいいって言われてた。

そんな二人が並んで歩いたら……!それはご想像におまかせします!


「おはよう、鈴里さん」


私が挨拶を返さなかったからか、わざわざ私に向けてもう一度声をかけてくる。


「……お、おはよう……」


私は一気に警戒モード。