ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。


「友達じゃねえ。……幼なじみだ」


張り合っても、結局恋人じゃないなら大して変わらないところが情けないけど。


……ほんとコイツ……ムカつく奴だな。

人をムカつかせる天才か?

すると、真柴はいいことでもひらめいたかのように、くるりと体を180度回転させて言った。


「俺と勝負しようぜ」

「勝負?」

「スリーポイントシュートの5本勝負。勝った方が、モモちゃんにお願い事を聞いてもらえるってどう?」

「あ? んなのやるわけねえだろ」


そんなことしなくても、モモは俺の願いごとくらい聞くし。


「自信ないんだ」

「はあっ!?」


そんなこと言われたら勝負心に火がついた。


「ばか言え。こんなの楽勝だっての!」

「ふっ、じゃあやるってことで」

「……っ」

「おーい、モモちゃーーーーん」