頭でも殴られたらひとたまりもないんじゃ…。

「無事で済みたかったら約束しろ」

ギャルはバールをギュッと強く握り、ジリジリとこちらへにじり寄ってくる。

私はあまりの恐怖で膝が笑ってしまっていて後退りすることも出来ない。

「金輪際、燿に近付くな。仮に燿の方からお前に近付いて来たとしても無視をしろ」

「ど、して…」

「あ?」

「大石せんぱ…は、私以外の、じょし、とも、話してっ、」

「燿の彼女でもないくせに燿の隣歩いてんじゃねぇっ!お前が1番目障(めざわ)りなんだよっ!!」

カッとギャルのピンク色の目が開いてそのまま強く胸ぐらを掴まれた。

「っっ!!」

殴られるっ!

そう覚悟したときだった。


「彼女だったらいいわけ?」