次の日、教室で愚痴を陽奈ちゃんに聞いてもらっていた。


「もうさぁっ……!!久遠くんはっ……ううっ……私のこと、好きって言ったんだよ……!?絶対、嘘だよねぇっ……!」

冗談吐いて私をまた惑わして、なにをしたいんだか!

「ははっ、その上告白しちゃったと」

「そうなんだよぉっ……!!」


はぁぁっ……どうしてこんなことに……。



別に、久遠くんと結婚するのが嫌なわけではない、むしろ嬉しいくらいだ。

でも、告白をするなら、流れじゃなくて、ちゃんとしたかったという後悔がある。


「……まーしゃーないわよ」

「うううっ……」

「よ〜うちゃぁ〜ん」


ハートマークをつけるように陽奈ちゃんを呼び、後ろからぎゅっと抱きついている颯くん。


「ちょ、やめなさいよ」

「も〜ひどいなぁ〜。あ!天音チャン」

「な、なぁに?」


ど、どうしたんだろう?


「……久遠が、天音チャンと結婚できて死ぬほど嬉しいって俺に電話してきたんだよ?めっちゃ泣きそうなくらい」

「えっ……?」

じょ、冗談だよね……?

まず、そこまで久遠くんが喜ぶとは思わないし、もし、もしも!喜んでたとしても、泣くほどって……。