最初はそうとしか思わなかった。



そして凛と来と歩いて帰る帰り道。

「お兄ちゃん、天音ちゃんに意地悪したらだめだよ!!」

「別に意地悪したわけじゃないよ」

俺は元々そう言う性格だし。

「天音ちゃん泣いちゃうよ!僕、将来天音ちゃんをお嫁さんにしたいんだからやめてよ」

「嘘だろ」

なに言ってんだよ来。

まぁ所詮は子供だもんな。

忘れよう忘れよう。

「天音ちゃんは、とっても可愛いの!!天使みたいなんだよ!!」

「んなもん、ただの顔面偏差値でしょ?」

「がんめんへんさちはわかんないけど、見た目も性格も全部可愛いの!!」

……ああ言うヤツは大抵裏じゃ高飛車ってんだから、あんまり関わらないで欲しいな本心は。

「……腹黒だったら近づいちゃだめだよ」

「だーから!!天音ちゃんは腹黒なんかじゃないってばぁ!」

「はいはい」

まぁ……俺がコイツらを守ればいいだけだ。




そして、後日。

「チッ……」

前に倒した暴走族共が群がり俺を襲撃してきたのだ。

「くそっ……だる……」

「……!蘭さん……!!」

「……は?」

急にひょこっと現れたこないだの女。

確か天音とか言ってたな。

「って!!先輩たちじゃないですか!!」

「おっと嘘天音ちゃんじゃん」

「もぅ!!だめですよ!!いじめたら」

「ごめんごめん。ちょっとイラついちゃってさ」

「次やったらもう早弁許しませんから」